「10年後のあなたへ」をテーマに募集した今回の動画コンテストには、37作品のご応募をいただきました。ご応募いただきました皆さま、ありがとうございました。応募作品の中から、優秀作品に選出されました入賞5作品をご紹介します。
グランプリ作品
「宛先、大人になった私たちへ」
監督 藤沢 光希
<作品紹介>
私は今年、高校三年生になります。高校生活はあっという間に終わってしまうものだと思います。高校を卒業して、いつか、大人になったら、色んなことを忘れてしまうんじゃないかなと思いました。友達としたくだらない話。電車に乗って帰った帰り道。たくさんの思い出があります。だから、忘れないように残そうと思いました。この映像はそんな、今の高校生活を詰め込んだタイムカプセルで、10年後の私に送る手紙みたいなものです。大人になった私は今の自分をどう思うのか?未来のことを考えるのはちょっと不安だけど、わくわくします。そんな未来を想像しながら作りました。この映像が、10年後の私たちに届きますように。
準グランプリ作品
「やれてる?やりたいこと」
監督 佐藤 公亮
<作品紹介>
私の夢は人の心を動かせれるようなCMを作ることです。
優秀賞作品
「10年後の2人へ」
監督 小林 史啓
<作品紹介>
3歳娘と1歳息子への愛を10年後の2人に届けたいと思って制作しました。毎日全力で生きる2人への育児は幸せなこともあれば、当然大変なこともあります。しかし、月日が経てばついそんなことも忘れがちになってしまうかと思います。10年後にこの動画を見ることで、親として当時の気持ちと記憶を呼び起こすことができると思うし、大きくなった子供たちも愛されていることを今一度感じ取ってくれたら嬉しく思います。
優秀賞作品
「Decade Shift」
監督 渡部 徹
<作品紹介>
50歳という響き、おおくのひとにとって、人生の折り返しを感じずにはいられないようです。幼いころに聞いた「未来には無限の可能性がある」という言葉は、いまでは口にした彼らを思い起こさせます。
優秀賞作品
「10年後の自分へ」
監督 市川 良也
<作品紹介>
コロナ禍で何もかも失われた高校時代。学校にも行くことができず、自宅学習も上手くできない状態で10年後はどんな大人になっているのか?10年後は今とは違う世界になっているだろうけど、変わらない何かがあってほしいという想いを込めて制作しました。動画に出てくる風景はコロナ禍に地道に撮りためたものです。
【所感】
「宛先、大人になった私たちへ」シンプルながらも胸に迫るテーマ設定が秀逸です。過度な語りを用いることなく、楽曲と映像の音響効果によってしっかりとメッセージを伝えている点、そして効果的なテロップ構成が印象的でした。
「やれてる?やりたいこと」テーマへの完璧な沿い方が素晴らしいです。未来の自分がこの映像を見た時の感情を鮮やかに想像させます。卓越した編集技術によって、そのメッセージがより一層際立っていると感じました。
「10年後の二人へ」王道とも言えるテーマでありながら、冒頭の問いかけが、まさか未来の自分自身に向けられているとは思わせない構成が非常に効果的です。その意外性から、メッセージがより深く心に響きました。
「Decade Shift」若年層や子供に焦点が当たりがちな中で、50代からの10年という時間に焦点を当てた点が、新鮮であり深く考えさせられました。多くの作品に対するカウンターとしての魅力があり、強く心を揺さぶられました。
「10年後の自分へ」コロナ禍という、決して遠い過去ではない時代を経験した学生たちをテーマに10年後へのメッセージを描いている点に、強いメッセージ性と時事性を感じました。普遍的なテーマでありながら、時代背景を捉えた視点が素晴らしいです。